フランス語がほとんどできないのと、滞在期間が短すぎるということで、残念ながら一般のパリジャン・パリジェンヌとのやりとりはほとんどなかったと言っていい。
お店ではBonjourとs'il vous plaitとMerciと指差しだけでほぼ乗り切った。
もっと現地でコミュニケーションがしてみたい、これは次回(あるのか?)までの課題だ。
そんな状況なので、お店員やホテルフロントでのほんのちょっぴりのコミュニケーションでも、とても嬉しく、強く印象に残った。
【陽気なパン屋さん】
初日の夜ごはんは、ホテルのすぐ近くにあるパン&惣菜屋Mac Micでテイクアウトした。
この店のオジサンは、とても陽気でフレンドリーなキャラクターで、お客さんひとりひとりと何か愉快な感じでおしゃべりをかわしながらオーダーにこたえていた。
私達のボキャブラリーは、Bonjourとs'il vous plaitとMerciとボディランゲージだけにも関わらず、とても親切で丁寧に対応してくれた。ホテルの近くの店なので日本人観光客に慣れているのかもしれない。最後は「サヨナラ~アリガト~」と笑顔で言ってくれた。

チキンのオリーブ炒め(エスニック風)とサフランライス。
見た目よりも美味しい。

クロワッサンが大きくてズッシリしていて驚いた。今までに日本で食べたクロワッサンにくらべ、中身がギッシリつまっている感じがしてとても美味しいし、腹持ちも良い。
ちなみに、フレンドリーな対応に惹かれて、2日めもリピーターした。
【乗り継ぎを教えてくれた親切な男性】
2日めはベルサイユ宮殿に行くことにした。
Port de Clichyから30分ほどRERのC線に乗れば、Gare Versailles RGに着くはずなのだが、初めてのRER、ホームからしてよくわからない。右のホームか、左のホームか…? 時刻表に1と2があるけれど、これは何?どれに乗ればいいの?
ガイドブックを見て路線図とにらめっこしていた私達に、「どこに行きたいの?」と声をかけてくれた人があった。親切そうな白人男性だ。
しかし、このとき、私の頭にふとよぎったのは、パリに来る前に読んだガイドブック。
“現地では、親切そうに声をかけてくる人に注意しましょう。日本人観光客を狙ったスリやひったくりの可能性があります”
親切そうだけれど、もしかしたら…。
「Gare Versailles RG」とガイドブックの路線図を指さし、行き方を乞いつつも、私はたすきがけにしたバッグをぎゅうっと身体に引き寄せ、さらにファスナー部分をがっちりとつかんでいた。
ガイドブックも完全に手渡してしまうと、それを持って逃げられるんじゃないかと思ったりした。
彼はフランス語のわからない私達のために、英語で説明してくれた。
英語もほとんどダメな私達なので、彼はもどかしそうに何度も何度も繰り返してくれた。
なんとなく聞き取った感じでは、「右側のホームから乗って。ただし、Champ de Mars Tour EiffelでGare Versailles RG行きに乗り換えないと、違う方向に行ってしまう!」
お礼を言って、笑顔で別れた。彼も笑顔で見送ってくれた。
何もとられなかったし、もちろんガイドブック持ち逃げなんてこともない。
完全に私の杞憂だったのだ!彼は本当に親切な人だった!
路線図を見ただけでは分岐になっているだけなので気づかなかったのだが、実際、彼の言う通りだった。Champ de Mars Tour Eiffelで乗り換えないと違う方向に行ってしまう。
そして、一度乗り換えれば後は終点まで乗るだけなので、あとは問題なくスムーズにいき、ベルサイユ宮殿に着いた。

それにしても、不安そうにガイドブックを見ている見ず知らずの東洋人二人組に声をかけてくれた親切な人に対して、内心「スリでは…」と疑心暗鬼になっていたなんて、私はなんて失礼だったんだろう! 本当に申し訳ないと思う。もっともっとお礼を言いたい。
【シャンゼリゼ通りの売店のオジサン】

3日め、シャンゼリゼ通りの売店で、お土産用に絵ハガキを買った。
この売店のオジサンが、件のパン屋さんに輪をかけてフレンドリーで愉快な人だった。
Bonjour!と選んだ絵ハガキ10枚を渡すと、
オジサンはBonjour!とニコッとして英語で数え始めた。
「One, two, three, four, five, six, seven, eight, nine, ten, eleven, twelve…」
10枚数え終わったのに、ジェスチャーで「絵ハガキ」を数え続ける。
私がno,noと笑って指を指したら、オジサンは「Ah,It's automatic!」と言って肩をすくめてみせた。
「Where are you from?」
「Japan」
「Ah. Japon! Welcome to Paris!」
とまあ、中1英語のような会話だけれど、Welcomeと言ってもらって、とても嬉しかった。
posted by marie at 19:04|
パリ旅行
|