2006年03月08日

3月のかるふーる ~オランさん~

3月のかるふーるに行って来た。
ゲストコンサートは私がかねてより熱望していたオランさん。3月のゲストを知った1月からこの日をものすごく楽しみにしていた。
にもかかわらず、(時間ギリギリで行動してしまう私の性癖が何よりも諸悪の根源なのだが)日曜昼間のY線とC線の乗り継ぎの悪さを恨みつつ、開演13:30を15分ほど遅刻してお店についた。
ドアをあけると、私の好きな「たったひとつの月」の弾き語り中だった。(あーあ。)

オランさんは途中で、「私はよく癒し系といわれたり、パンクといわれたり」とMCがあったが、ほんとうにみるたびに印象が違う。場所やお客によって変えている面もあるのだろうか?
なんて色々な引き出しを持っている人なんだろうとあらためて感じた。

もともとオランさんは一言ではいえない独特のアコーディオン弾きだとは感じていた。
たとえば、私はオランさんの大ファンなのだが、彼女をきいたことのない人に、「オランさんはどんな音楽をやるの?」と聞かれても言葉ではうまく答えられない。「とにかくまずは実際に聞いてみて」と答えるだろう。
実際に聴いてみないとわからない独特の雰囲気。そしてその時の心理状況によっても受けるイメージはかなり違う。

オランさんを初めて見たのは、渋谷アピアだった。
精神的に余裕のなかった私はその頃、アピアの暗いアングラな雰囲気がとても好きで、よく行っていた。その頃のオランさんの歌は今よりも毒が強くて、アピアによく似合っていた気がするし、その頃の私もブラックな雰囲気を好んでいた。
その後、アピアは改装して小奇麗になってしまい、私はあまり寄り付かなくなった。
寄り付かなくなった間に、私はなんとなく落ち着いた。

そして、なんとなく落ち着いた今の私は、かるふーるのようなやわらかい雰囲気を好むようになった。
そんな変化もあってか、今回はオランさんの曲の中でも「さんぽ」や「たね」「とりのうんちにくるまれて」など、やさしい曲がとても心にしみた。
そんな自分を数年前にくらべずいぶん変わったものだと思った。(ちなみに以前は、「みんな頭に赤い傷」や「まんげきょう」が一番好きだった。)

オランさんのパナシェの一員としての姿もまた全然違ったけれど、かるふーるでのライブは格段に違う印象をみた。
スポットライトではなく自然光のもと、明るさとやさしさの空気の中での等身大の演奏は、大事なのは曲や弾き方や楽器ではなく、おんがくへの向き合い方と教えてくれる気がする。
オランさんにとっては音楽は特別なことではなく、生活感情に密着している。言葉を発するときに、自然と息を吸って自然と息を吐くようなこと。

曲や弾き方や楽器ではなく、おんがくへの向き合い方、が透けてみえるような演奏だった。
日常と音楽は別のものではなく、日常は音楽にすることができる。

とても有意義な日曜の午後だった。


posted by marie at 18:26| Accordion | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。